くっすのWeb文章

男性における精神的な成熟、マスキュリニティなど

ニューヨーク州でMANTALKSのMen's Weekendに参加してきました

ニューヨーク州でMANTALKSのMen's Weekendに参加してきました。

mantalks.com

アメリカのニューヨーク州ローゼンデールという町で、11月7日~11月11日の5日間に渡って開催されました。イベントの種類を言うとしたら、リトリートとなるでしょう。郊外の自然が豊かで静かな環境にて、泊まり込みの形式でおこなわれていました。

Men's Weekendの会場の建物

写真は会場となった施設のメインの建物です。

参加者は20名程度、ガイド役は上記Webページにある通り、コナー(Connor)さん、マイケル(Michael)さん、ケイシー(Casey)さんの3名でした。

思い切って参加をしてみて、とても良かったです。

どのように良かったかと言うと・・・。という説明をあれこれ考えてはいたのですが、うまく説明できそうな気がしません。

というわけで、現時点では「思い切って参加をしてみて、とても良かったです。」を感想としたいです。

もう少し付け加えるなら、Men's Weekendはイニシエーションそのものであった、ということが言えます*1。「イニシエーションに似せた何らかのイベント」ではなく、「イニシエーションそのものであった」ということです。ネイティブアメリカンなどのイニシエーションの伝統を踏まえながら、現代社会に生きる男性たちである私たちに適したイニシエーションを、リトリートの形で実施していた。そのように私は表現したいです。

参加者のこれまでの人生の中での出来事に深く深く触れるセッションをする機会がありました。そして、そこに向き合う過程をガイドと他の参加者が本心からサポートする。そういう場面を何度も見ていました。男性が本当の意味で成熟するためには、自分の心の奥底の感情にアクセスすることが必要である。そして、その際に信頼のできる他の男性からの適切なサポートが必要である。これこそが、男性が成熟するためのイニシエーションの最も重要な部分ではないか。私が現場で見たことは、そのことを強く感じさせるものでした。

現代の男性はなぜ苦しいのか。このことの端的な回答の1つは、「男性が大人として成熟するためのイニシエーションが失われてしまったから」である、と私は考えています。様々な文化圏で普遍的におこなわれていた「男性が大人として成熟するためのイニシエーション」が、現代社会では突如として失われてしまった。今では、その存在を知っている人すらもわずかとなってしまった。若い男性たちもそのことを知らないだけではなく、年長の男性たちもそのことを知らない。そのことが、現代の男性たちに起こっている問題の核心的な部分なのではないか。このことが潜在的な問題であるがゆえに、表面的には様々な面で様々な問題が現れているように見える。しかし、表面的な問題を表面的に対処するだけでは、やはり核心的で潜在的な原因を明らかにすることは難しい。本当の問題は、男性たちの内面の深いところに存在している。そのように考えてみると、現代の男性が苦しいことの理由として、「男性が大人として成熟するためのイニシエーションが失われてしまったから」という回答は、なかなか的を得ていると私には思われるのです。

私がテーマとして掲げている「男性における精神的な成熟」においても、「男性が大人として成熟するためのイニシエーション」は重要である、と位置づけています。今回にMen's Weekendに参加をしてみて、その思いを強くすることとなりました。今後もこのテーマを探究するにあたって、引き続き「男性が大人として成熟するためのイニシエーション」に向き合っていきたいです。

改めて、Men's Weekendを主催しているMANTALKSのWebサイトのアドレスを掲載いたします。

mantalks.com

5日間のリトリートに参加をしてきましたので、MANTALKSについて何か知りたいことがございましたら、お答えさせていただきたいです。どうぞよろしくお願い致します。




今回もお読み下さりまして、どうもありがとうございます。

*1:もちろん、ここでのイニシエーションは「男性が大人として成熟するためのイニシエーション」という意味で用いています。